「やりたい仕事の見つけ方」の内容要約|チェックリストで自分を見える化
「やりたい仕事の見つけ方」という本があります。この本は、キャリアアップする際におさえるべきポイントを30のステップごとにまとめ、一週間ずつ進んでいく構成になっています。この本について内容を要約と活用法をご紹介します。
どのような人に向いている本か
キャリアアップしたい方、次に何をするか整理したい方が向いています。自分の中に何等かの答えがあり、それを精査するという内容で、答えを導いたり、持論を展開することはありません。そのため、これから社会人になろうとする人よりも、転職や独立を考えている人のほうが向いていると思います。
著者の紹介
「やりたい仕事の見つけ方」の著者は、ゲイリー・グラポ氏です。個人のキャリアアップをサポートするコーチとして活躍するほか、さまざまな企業で採用と人材開発のコンサルタントを務めています。就職に関する講演を多数行うほか、CNNなどテレビにも出演。著書に「30日で自分のビジネスをはじめる法」があります。
書籍の概要
価格
1400円(定価)に消費税
ページ分量
185ページ。軽めの紙で文字も比較的大きく、チェックリストが見やすく差し込まれています。通勤時に持ち歩いても苦にならない重さです。
文体
ですます調です。
章立て
章立ては以下のようになっています。
- プロローグ:30日でキャリアは変えられる
- 第1章:本当にやりたいことを決める
- 第2章:新しいスタートに向けた準備を始める
- 第3章:目標への道筋を描く
- 第4章:成功へのマインドセットをつくる
- 第5章:行動を起こす
内容要約
それでは内容をご紹介します。ここではネタバレも含みますが、ビジネス書の場合には、自分に役立つかどうかを判断して購入するものと考えています。買ってから自分にとっては期待外れにならないようにするために、紹介しますね。
1)何が自分を引き止めているのか振り返ってみる
キャリアを変えたいと思っても、自分を引き止める5つの障害があります。それは過去、学歴、自分のこだわり、人間関係、決断力の5つに集約されます。そこで、自分の過去の出来事を振り返ってみようという流れです。具体的には本の中のチェックリストを活用して、振り返ることになります。
以下3つのチェックリストを使って、自分を引き止めるものを振り返ります。
- 自分に刷り込まれた過去の出来事
- 自分の決断力を知る
- 何があなたを止めているのか
2)本当にやりたいことを決めます
続いて、自分が本当にやりたいことを決めます。子どもの頃に何に夢中になっていたか、今は何にやりがいを感じているかを以下の項目ごとに整理します。
- 子どもの頃に夢中になっていたこと
- 今やってみたいと思うこと
- 今のあなたがやってみたい仕事トップ3
- あなたに期待し、応援してくれる人
ここでのチェックリストの見せ方は、特段工夫はされておらず、本当にここにあげた言葉しか書いていません。その下に付箋や、番号のみが振ってある形です。整理の仕方を緩やかに支援してくれるものがありますが、自分の中から言葉を出さなければなりません。
3)新しいスタートの向けた準備をするための土台づくり
本当にやりたいことを見つけたあとに、夢に近づくための始め方についてまとめています。ロールモデルを見つけたり、ボランティア活動を始めることも、すすめています。
チェックリストは以下があります。
- 理想のキャリアのイメージを書き出してみる
- 新しい仕事に活かせる自分の強みを書き出してみる
- キャリアについての情報を集める
4)目標への道筋の描き方
ここは事例紹介なので省きますが、具体的にどのような支援をしたのか、語られています。ここにあるチェックリストは以下の2つのみで、比較的描き方のヒントが書かれている章です。
- 目標につながる勉強法
- 不安への対処を書いてみる
具体的には、目標につながる勉強を始める、すべては自分次第であると決心する、具体的なプランをつくる、短期計画と長期計画を立てる、ビジョンを書き出す、プランは変わるものと覚えておく、不安との付き合い方を知るという流れです。プランは、いつ、どこで、誰がと明確に期間を決めて書くといいそうです。
5)成功へのマインドセットをつくる
成功へのマインドセットのつくり方について説明しています。すでに成功している自分を演出したり、将来のための時間を投資したり、人を巻き込んだり、自分を売り込んだり、夢を人に話したりしていく方法です。
ここでも以下のチェックリストがあります。
- 自分の時間の使い方を見直す
- 自分の夢を声に出す
6)実際に行動を起こしてみる
振り返り、プランを立てて、マインドセットを切り替えた後で、実際に行動を起こすことをすすめています。また引き止められたり、障害が発生することをあらかじめ想定しておき、乗り越え方も考えていきます。人間関係と生活習慣を見直します。生活習慣というのは、面白いですね。
以下のチェックリストがあります。
- 予想される困難は?
- 自分にとってプラスとなる人、マイナスとなる人、どっちでもいい人
感想
個人的おすすめ度:★★★☆☆
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この本は「読む」という意味では、1時間ほどあれば読み終えると思います。重要なのは、自分でアクションリストを活用して、自分自身を振り返り、解釈をして、何をしたいのかをつきつめ、何をしていくかを整理していくこと。
ですから、読んだだけでは不十分で、チェックリストを活用することに意味があります。本はあくまで整理の仕方を支援するだけ、と捉えたほうがよさそうです。見つけ方の指南本と思って手に取ると、ミスマッチが発生しそうな気がします。
そういう意味では人を選ぶ書籍かもしれません。あくまで自分の中に答えが実は眠っている人向けです。私は割と好きです。
興味あればぜひ手に取って見てみてください。